依佐美送信所

愛知県刈谷市(旧:碧海郡依佐美村)の依佐美送信所は日本初の対ヨーロッパ無線通信施設として、IEEEよりマイルストーンに認定されました。

機械遺産/産業遺産とは?

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産業の歴史をひも解くと登場する「機械遺産」「産業遺産」という言葉。
かつて産業の最前線で活躍していた遺物や遺跡を通して、日本のものづくりに触れることができます。

機械遺産とは?

 機械遺産(Mechanical Engineering Heritage)とは、機械技術史上における特徴や独自性のある文化的に価値の高い機械技術関連遺産のこと。文化的遺産として次世代に伝えることを目的に、日本機械学会が認定しています。
依佐美送信所の高周波発電機は機械遺産 第10号として認定されています。

認定対象

  • (1)Site:歴史的景観を構成する機械遺産
  • (2)Landmark:機械を含む象徴的な建造物・構造物
  • (3)Collection:保存・収集された機械
  • (4)Documents:歴史的意義のある機械関連文書類

認定指針

 「機械遺産」とは機械技術の歴史を示す具体的な事物・資料であって、以下のいずれかに合致するものをいう。

  • (1)機械技術の「発展史上」重要な成果を示すもの(工学的視点から)
  • (2)機械技術で「国民生活、文化、経済、社会、技術教育」に対して貢献したもの

認定基準

 次の各項目のいずれかに該当するもので、広く機械技術・機械工学に寄与したもの。

  • (1)対象物が、その独自性(例えば、初めて開発されたもの、最初のもの、現在最古のもの、以前に広く使われた機械で使用されている最後のもの)によって区別されるもの
  • (2)その他、機械技術史上の特徴を保有しているもの
  • (3)既に博物館などで記念物として認定されたものも含む

愛知県内の「機械遺産」の一例
  • (1)高周波発電機(機械遺産 第10号・依佐美送信所)
  • (2)ゐのくち式渦巻きポンプ(機械遺産 第9号・博物館明治村)
  • (3)麦わら帽子製造用環縫ミシン(機械遺産 第15号・ブラザーコミュニケーションスペース)
  • (4)無停止杼換式豊田自動織機(G型)第1号機(機械遺産 第16号・産業技術記念館)
日本の長波無線通信施設


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産業遺産とは?

 産業遺産(Industrial Heritage)とは、産業界において活躍した遺物や遺跡のことで、ダムなどの大きなものから図面のような文書まで広い範囲のものを指します。
対象になるカテゴリも、生活に密着した産業(衣食住)から、ものづくり、交通(鉄道、船、自動車など)、土木・建築、情報通信など幅広いものが産業遺産に含まれ、機械遺産や土木遺産も産業遺産のそのひとつです。


愛知県内の代表的な「産業遺産」の一例
  • (1)ガラ紡の水車(愛知県)
  • (2)明治用水・旧頭首工(近代化産業遺産・豊田市)
  • (3)六供浄水場(近代化産業遺産・岡崎市)
  • (4)百々貯木場(近代化産業遺産・豊田市)

関連リンク

書籍紹介

産業遺産(機械遺産、土木遺産を含む)や産業観光の書籍を紹介します。書店などでお買い求めください。

ものづくり再発見

著者:中部産業遺産研究会
発行:(株)アグネ技術センター
価格:3,500円

多くの産業分野で生産高日本一を誇る愛知、岐阜、三重、静岡、長野の中部五県の技術力は、一朝一夕にできたものではない。先人の苦労の跡から工業水準を発展させた原動力を学ぶため、地元研究者、愛好家で構成される中部産業遺産研究会は、長年にわたり各地に埋もれていた産業遺産を調査している。貴重な写真と丹念な記録から、ものづくりの重要さ、楽しさを語った一冊。

ものづくり王国を旅する

著者:(株)エイ・ワークス
発行:(株)昭文社
価格:840円

中部の誇る「ものづくり」の源流や、実演や体験・ショッピングのできるミュージアム・産地、独特の風土が生み出す食文化など、五感と好奇心を刺激するストーリーが満載!巻末にはアクセスに便利なロードマップも収録され、あなたの旅をよりいっそう楽しく快適にサポート。 どうぞお見逃しなく!

産業観光100選

著者:(社)日本観光協会全国産業観光推進協議会
発行:(株)交通新聞社
価格:1,575円

国際交流の時代を迎え、観光の振興が重要な国策となってきた。日本が世界をリードしていくには「産業」と「観光」の振興が原動力であり、その相互の結びつきを高めるために「産業観光」の果たす役割は大きい。 本書の特徴は、大きく分けると、一つはこの10年間の産業観光への歩みを振り返り、その事例を分析し、産業観光への期待や今後の指針などを取り上げていることであり、もう一つは実際に産業観光に取り組んでいる事例として、全国100箇所を地図と写真を用いて紹介していることである。 産業観光に取り組むための手引き書として最適といえる。